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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2005 2月10日
昔祖父が古本屋をやっていたので、古本屋に行くとなにか落ち着く。あの古い本の匂いにはえも言えぬものがある。それに本が大量に並んでると気分が満ちてくる。本にはフェティッシュな愛情を受け止める存在感がある。で、今の自分の家にはやはりズラリと本が並ぶことになった。
祖父は主にコミュニズム関係の本を大学の学生に売っていた。当時はそのテの本を置いている貴重な本屋だったらしい。晩年には新聞にも出ていた。
しかしこのじいさん、よく客に向けてどなりちらしていた。もう大学も移動して本が売れず、普通の本も置くようになってからだけど。客がパラパラと本を読んでいると「そんな本の読み方があるか!」といきなり怒鳴っていた。客は「こんな店二度と来るか!」といって出て行ったりしていた。自分はまだ小学生くらいだったが、ほんとうにビビった。だいたい「いい能の出し物」があると、うちの母など学校を休まされて連れて行かれたらしい。教師には「学校より大事だから」と休ませていた。だからそんくらいは普通かもしれない。おかげで本はさっぱり売れなかった。今の世の中では考えられないような話だ。
こうして思い出になると面白いが、まわりは大変だったみたいだ。豪快に飲みまくり、人が吹っ飛び皿がビュンビュン飛んだらしい。今はなき土佐のいごっそうだ。
じいさんが亡くなってしばらく時間も経った。
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