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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2005 1月
キューブリックが好きだったからもちろん「アイズ.ワイズ.シャット」は一番に観た。期待も大きかったからへこんだ。映像も音楽も素晴らしいので原作が悪いと思って「夢小説」を読んだ。そしてその考えが間違っていることはすぐにわかった。
こんな小説は読んだことがないし多分今後もないだろう。ここには真実がある、そう思った。夫婦間の性の問題を描いたんじゃない。現実と幻想と夢を等価に扱っている。それは養老せんせいの言うように脳化された現代その世界だろう。ということはこの先もこの作品は生き続ける。そして鋭利に切り取られた人の心理の残酷な真実。映画にモノローグがないことが心理的葛藤を露にしなかった。そして最も重要なキーワード「デンマーク」。この言葉で幻想が現実にリンクする。映画でこの言葉は変わっていた。
シュニッツラーのこの小説は何度も読み返した。
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