たった一本の薔薇

2025年 8月25日

 ずいぶん前に妻は妹にプレゼントしようと本屋に立ち寄った。そして偶然星の王子さまを手に取りその場で読んだ。
 王子さまはわがままな薔薇の相手に疲れ果て、地球にやってきた。しかしその一本の薔薇がかけがえのない大切な存在であることを離れてようやく気がついた。
 大切なことは目に見えない。
 本を読んで妻は涙がポロポロと溢れてその場で号泣した。
 そしてあのブリザードフラワーに出会ったときに、あの花だ!と思った。他にも花はあったけれどもこの花だと。家に持ち帰ったときに思い詰めていたのは、そう言う理由だった。
 自分が薔薇を描いたのは偶然ではないと思った。なにか見えない繋がりがある。
 そう思い描いた。