サウンドオブミュージック

2011 5月31 日

なかなかたいへんだ。まあ結局いまの肖像画を描いてる訳だが、絵画の歴史では抽象や風景画より人物、肖像の歴史が圧倒的に永い。自分の困難は過去の先人が経験したことだと思う。

ところで、念願の「サウンドオブミュージック」観ました。DVD再生が壊れて映画館ばっか行ってます。まあちょうどいい。昔はね、こういうの嫌だったんですよ。文部省推薦のミュージカルみたいなのは。今観たいのは王道の作り物、ある意味の本物が観たいと切望してるから。本当に喉が渇いてる。美輪さん観たのと同じだ。今の映画でもなんでも偽もんの水増しみたいな感じがする。だったら水増し前の本物観た方が良い。問題はその本物が今の作品に少ないこと。これはみんな不満みたいでこういった名画を二年続けて上映する企画ができてしまった。「午前十時の映画祭」

ただ歌って踊るんじゃあなかった。歌は民衆の喜びであり叫びであり、音楽の国オーストリアのアイデンティティそのものだった。エーデルワイスという花のうたが主人公の女性を象徴し、オーストリア自身を象徴していたなんてしらなかった。この映画はミュージカルを劇的に生かした反戦映画であり、人間讃歌だ。映像はこの世のものとは思えない美しさと壮大さだった。それは今決して手に入らないものだ。美輪さんの舞台でもかいま見たもの。そこには技術を超えた「マジック」がある。今全国のTOHOシネマで上映中。一日一回だけ上映。お早めに。