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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2011 7月17日
原田芳雄。色気のある男、殺気のある男、雰囲気のある男。いろんな言い方があるだろうが、全身の毛穴という毛穴から人間を感じさせる役者だったことは間違いない。
原田は主役に対する鏡、毒の部分を持った立ち位置でいつもそこにいた。だから彼がそこにいるだけで映画の世界が生身のリアリティを放ち始める。特に印象に残っているのはツィゴイネルワイゼンだ。主役の藤田敏八に対する毒の部分を担っていた。奔放な野生で映画の中を自由に立ち回って、遊び笑い食らう。彼はいつだってひょいとそこに現れた。陽炎座、田園に死す、どついたるねん、そしてどこかの物語で。
ツィゴイネルワイゼンの中で彼はこの世とあの世をいつも行き来していた。鰻の肝を食らい、女の肝も食らい、酔いどれて無邪気に戯れながら。
原田芳雄は消えない。
俺たちの心に永遠に残っているだろうから。
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