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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2009 1月5日
で人を扱い始めたのは大竹やピータビヤードの影響だが、そのあとの
で扱った理由は、なんだったんだろう。エロスを現すには人間が必要になる。肉体や感情が必要になる。そんな理屈だったかもしれない。
今こうやって改めて見直してみると、20代の青年千光士は自分の頭に世界があると見ている。世界は情報で映像だ。これは今の青年の大半が思う意識と変わらない。現実をなにもかも知っているつもりでまるでわかっちゃいない。自分と世界との隔たり。それが今では頭が無駄で邪魔なものだと感じている。対象に接近し、自分すら対象になり、世界は物質であり肉体だと感じている。距離をなるべくなくしたいとさえ考えている。時代や年齢に逆行するかのように。作品という記録が自分のものの見方を露に刻んでいる。
昔は良かったというのは老人の常だが、現実は違う。対象となるものがないのでよく思えるだけだろう。なにかの記録が自分の愚かさや幼さ、思考、なにもかもを残していたらそんなのんきなことは思えない。それによって今の自分すら見えるのだから。
時代や年齢に逆行は言い過ぎかもしれない。たぶん時代や年齢に反応しているんだろう。そしてそれは多分今も、この先も。
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