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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2009 1月3日
本当は帰らない予定だったが、都合により急遽帰省した。ぼつぼつ年寄りどもが入院し、なんとも閑散な正月。妻も帰らないので俺には誰も気も使わず、そのへんのポチ扱いだ。ふう。
母は元気でいろいろ話を聞いた。なかでも祖父の話は少し今までと違った。何度も出て来たが祖父は筋金入りの共産党員で有名な男だった。今まではろくでもない話しか聞いていないので、ろくでもないジジイという印象しかなかった。しかし少し見方を変えて聞くと新鮮な答えが返って来た。
若い頃はいい男だった?
それは鼻筋の通った涼しい顔をしたええ男でね、おじさんにそっくりよ。俺はおじを知っているので、容易にその若かりし凛々しい顔立ちを想像出来た。不思議なことにそれだけで何もかもが生き生きとしてきた。その名をとどろかした共産党の論客。新聞社が事件のたびに意見をお伺いに来た。警察に拷問にあった話など。そしてもう一つは歌舞伎や能に長けた趣味のいい好事家の一面。子供たちが「授業よりもこちらの方が大事だから」と強引に学校を休まさせられて歌舞伎などに連れられていった話。一人で能を興じる声が、家中に朗々と響いていたことは俺も覚えている。骨董品や剥製、蔵書の数々。端正な顔立ちで、男臭い革命家の側面とインテリの側面。そりゃ女にもてただろう。
かっこいいヤツだったわけか。初めてそう思えた。
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