このサイトについて
画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2008 7月16日
純粋な奴を知っている。
予備校で出会ったある男だ。山形出身の元ヤンキーで田舎で度重なる暴力事件に関わったり、町の農家の車を崖から何台も落としたりする札付きのワルだった。そして人生変えるつもりですべてを断って上京して来ていた。彼と俺は徹底的に、遊び、議論し、泣き、怒った。肉親より仲が良くなった。くだらないことではしゃぎ大暴れし、生き方についても死ぬほど語った。話して二、三日経つなんてザラだった。今でも彼とのあの頃の思い出はキラキラと輝いている。作品も優れていた。大学当時から学んだ写真は、白と黒のコントラストの強い重厚なものだった。お互い競いあう最良の関係だと思った。拾って来た猫が死んだと言って、筋肉質の図体を小さくして涙をいつまでも流していたことがある。こいつは本当に純粋な魂を持った人間なんだな、と思った。味方と思ったら膨大な愛情を注ぎ込み、敵には容赦しない、そんな男だった。しかしこんな話が出たことがある。
「年をとればとるほど汚れていくじゃねえか?お前みたいな奴が生きてるのが俺にはわからねえよ」
「純粋は無知とは違うぞ」
今思えば、この会話はその後の2人の生き方を象徴していた。
一覧へ戻る