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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2005 3月21日
安藤の建築なんか思いながら雨の日に外をうろうろしていたら、若い頃のある体験を思い出した。
そのときは北海道にいた。9月の近い夏の日、降りしきる雨の中自転車で北海道を駆けていた。前年に四国まで走破して自信を持ったのか、次の都市は東京から北の地まで来たわけだ。丁度その頃はひどい豪雨が続き、果てしない草原の中にまっすぐに続くハイウェイをひたすら走っていた。なぜそんなことをしたかったかというと、なにも考えることなく肉体を酷使したいと思っていたからだ。しかも孤独に。そしてそれがひどく気持ちいいものだった。
考えることが多い十代だったし、人間関係が複雑な家に育ったのもある。一人旅の気ままで自由な関係は風通しもよくとても新鮮だった。ひどい雨の中、宿もない小さな街にたどり着き、知らない家の車庫に潜り込んで一夜を明かしたこともあった。見知らぬ人たちに食べ物ももらったり、子供たちとの不意の出会いもあったし、豪雨のなか大自然の脅威も感じた。「屋根とか壁ってすげえな!」単純にそんなことを強く思った。
次の年にバイクの事故で両足を骨折してなかなかそんな旅もできなくなったけれど、あのときの思い出は今も強く残っている。
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