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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2022年 9月3日
吉田拓郎が引退するという。
自分がものごころついたときには全盛期を過ぎていた。唯一大好きだった曲が「流星」で、あとであの吉田拓郎だったとわかったくらいだ。なにか怖い存在で、どちらかというと初期のナイーブな長渕剛が好きだった。長渕は拓郎の男っぽさに憧れてたんだろう、弟子のように拓郎にくっついていた。それが次第にマッチョな男になってゆくとは思わなかった。彼の男らしさは表面的に思えた。それから気持ちが離れ、改めて拓郎を聞いてみたらとても共感するものがあった。それは当時の若者が思ったように、自分を代弁しているような親近感だった。
前世代に対する共感がとても多く、大島渚も寺山修司もなにもかもあの熱い時代の文化が好きだった。まだ自分たちの時代にはその名残があり、イデオロギーを捨てた熱さがあった。次第にそれがバブルの時代に入り、そのあとスカスカになってついていけなくなる。
吉田拓郎は自然体だ。あの頃は鬼気迫る熱さがあったが、がんばらなくてもいいと今は歌い、引退するという。型を優先しない。内面に正直な人だ。
それがとても響く。