個展の告知

2016 8月7日

ひさしぶりの

まあ来年2017年7月ですが。

一対一でのやり取りは人に問うことであったが、自分を問われることになったんです。おまえはなんなんだと。しかもいわゆる美術愛好家ではない一般の方たちを描いたことも大きかった。みな表現の自由とか、美術の流れなんて関係ないし興味もへったくれもない。個人で対峙するには作品の質を上げるしかなかった。簡単にいうと軽く見るしなめて来る。若い頃から自分の表現をと言われることばかりで、個性とはなにかと問われることばかりだった。結局個性なんてのはそんな大げさなものではなく、ただそこにあるものだった。リアリズムに向かうのはそういうものから吹っ切れたのと、自分の資質が真実を追求する虚飾を嫌うものがあるから。あとは絵描きとして肉体的にリアリズムをやる限度があるので今やるべきだとも考えた。しかし油彩で納得ゆく絵作りしてる人は少なかった。その方法の解決に3年以上かかった。そこがある程度確立したのもある。それから自分を問われて、今一番田舎にいる76歳の母のことが気がかりなのもある。この歳になって親とも恥もなく向き合える。母の手や皺を描きながら自分もこうなってゆくんだろうと思いながら描いていた。自分を描くのもかっこつけそうだけど、母に関してそれは一切なかった。そこには自分を表すということと、母という人に対する思い、ちっとも親孝行できなかったあの人を形に残したいと言う思い、複雑にからんでいる。

渾身の作品ができました。