同じ時代

2008 3月14日

撮りためておいたテレビを観た。「点と線」。原作も読んでいないのでまるまる初対面だ。タケシがすごく良かった。それとその時代に。若い野郎どもも生き生きしてるね。作品は大きなものに対する個人たちの戦いが感情移入しやすかった。それから東京大空襲のドラマをテレビで観た。終戦直後からの在日韓国人の修羅「血と骨」も観た。野村芳太郎とか、松本清張とかの世界。ちょっと安吾なんか読んだりして。なんでかな、蘇州のスラムのような世界を見てから、過去じゃなくなったんだな、ああいう世界が。同じ時間を共有している感覚が強い。ペラペラした都市の町並みよりリアルなんだな。あの世界は今も生きている。いろんな嘘で塗り固めているけれど、運河で洗濯している世界も、地面で魚や野菜さばいてる世界も、子供抱えている物乞いも、まぎれもない「今」だ。このことは作品を作る中で今後大きなものになるかもしれない。そしてまさに生きて行く中で大きなものかもしれない。