妻の姉

2014 8月19日

高知はずっと雨だった。

こんなにひどい湿度と雨は本当に久しぶりだ。気分もめいるが、連日の酒宴と製作で忙しかった。

先日妻の姉が事故で急死した。そのため実家の宿毛に伺うことになった。往復8時間、片道乗り換え3回、タクシーで駅から30分以上の長い工程だ。加えて大雨だった。妻の姉の元ご主人と次女、妻の父の弟の奥さんとその娘さんが待っていてくれてご焼香を行った。

先に帰省した自分がいなかったので、妻はしばらく泣いていたそうだ。それでも最初は実感がわかなかったらしい。三歳で妻の母と二人で大阪に出て行って、長女と次女との思い出はほとんどない。存在が実感出来たのは元ご主人や義理の叔母ともお話をしたからだろう。

そんな妻は千光士の実家に帰って母と姉の前でこんな話をした。最初電報どうしようか誠さんに聞いたら、打った方がいいと言ったんです。お姉さんにどう思っていようが彼女には娘さんが二人もいるから、実の身内から電報もなかったら悲しむからと言ったんです。私はこの人は本当に愛されて育った人で、きちんとした人なんだなと思いました。

妻はそう言った。