肖像画

2010 1月26日

ひどいもので百枚近くになっても、ものに出来ていない。制作はだいたい地獄だが、今回もやはりそうみたいだ。鬱病とかよく言うが、アーチストは間違いなくいかれている。正気でこんなことやれるか!優れた軍人とかにもいそうだ。おかしくなったら自衛隊か芸術家になるしかない。はは。だいたい18年下書きをしたことがない。失敗したらそのまま捨てなきゃいけない。無駄もリスクも多いが、生きた線が描けなくなる。ガソリンはまったく下書きなく気が遠くなるほど人を描いた。何度夢にうなされたか・・・。

現代美術は人間に対峙しないことが新しい、かっこいいと思われてきた。歴史を分断して個の力の偉大さを信奉してきた。それでもそんな時代もうそだとわかりつつある。そもそも普通の人ははなからばかばかしいと思ってるわけだから、始まりも終わりもないのが現実だ。優れた肖像写真は多いが、肖像画は減った。現代の肖像画がない。

市民を描いた優れた肖像画は、自分の基準では日本の近代でほとんどない。日本の江戸までの庶民は、個の単位が春画のような複数の単位になる。権力者に優れた個人の肖像画があるのは、個の意識としても興味深い。

ピカソの肖像画

が好きだ。